小山浩子先生コラムvol.5 育脳に必要なビタミン、ミネラル
小山浩子(こやま ひろこ) 料理家/管理栄養士/フードビジネスコーディネーター
大手食品メーカー勤務を経て2003年フリーに。
料理教室の講師やコーディネイト、メニュー開発、栄養コラム執筆、NHKをはじめ健康番組出演等幅広く活動。料理家としてのキャリアは20年以上。これまでに指導した生徒は5万人以上に及ぶ。
著作も多数あり、『目からウロコのおいしい減塩「乳和食」』(主婦の友社)で 2014年グルマン世界料理本大賞イノベ―ティブ部門世界第2位を受賞。
健康と作りやすさに配慮したオリジナルレシピを多数考案。日本で唯一のミルク料理研究家でもあり、メディアで話題の乳和食の発案者でもある。
【 テレビ出演歴 】
TBS「はなまるマーケット」/ NHK「生活ホットモーニング」/ 日本テレビ「ヒルナンデス」/ フジテレビ「スーパーニュース」※管理栄養士としてレギュラー出演 など
【 書籍他 】
「頭の良い子に育つ育脳レシピ」日東書院発行 / 「暮らし方がかわる! おうちでごはんを愉しむIHクッキング」小学館発行 他多数
脳を働かせるためにはブドウ糖が必要です。
また、脳は脂質とたんぱく質でできていますが、脳を活発に働かせるためには、
ビタミン、ミネラルが重要です。
栄養素は私たちの体の中でチームとなって働いてくれます。
何かひとつでも欠けると効率がわるくなります。
今回は、それぞれのビタミン、ミネラルのはたらきについて、おはなしさせて頂きます。
食事づくりの中で、栄養バランスを考え、理想的な育脳食材でもある
蒸し豆・卵・乳製品・青魚を中心に多品種の食材の摂取を
こころがけて下さい。
| 栄養素 |
はたらき |
不足すると |
多く含む食品 |
| ビタミンB1 |
炭水化物の代謝に関与 |
脳のエネルギー不足に。精神不安定、学習意欲の低下。 |
胚芽米・ごま |
| ビタミンB2 |
脂肪の分解とたんぱく質の合成に関与。 |
記憶力の低下 |
大豆・さば・いわし・卵 |
| ビタミンB3 |
炭水化物、脂質、蛋白質の代謝に関与。 |
思考障害、知能低下 |
鶏肉・魚・ピーナッツ |
| ビタミンB6 |
脳の神経伝達物質の合成を助け、脳の機能維持に関与 |
脳の発育障害 |
大豆・鮭・芋・バナナ |
| 葉酸 |
赤血球をつくり貧血を予防 |
記憶障害 |
枝豆・緑黄色野菜・とうもろこし・さつま芋 |
| ビタミンC |
解毒作用、脳に鉄を送る |
IQの低下 |
柑橘類・野菜 |
| ビタミンA |
粘膜の保護、ウィルスから体を守る |
無気力、無関心 |
かぼちゃ・にんじん・レバー・チーズ・卵 |
| ビタミンE |
細胞膜の酸化を防ぐ |
記憶力・集中力の低下 |
アボカド・オリーブ油・ナッツ類・うなぎ |
| 鉄 |
酸素を運ぶ |
集中力・学習能力の低下 |
大豆・レバー・ドライフルーツ・肉 |
| マグネシウム |
心臓や血管の機能維持、骨のカルシウム維持 |
脳の発達障害 |
大豆・貝類・海藻・ナッツ類・ほうれん草 |
| カリウム |
体内の水分調節に関与。 |
脳にブドウ糖が送られにくくなる |
大豆・野菜・果物 |
| 亜鉛 |
味覚を正常に保つ |
脳が興奮状態に |
大豆・かき・ビール酵母 |
| クロム |
血糖値を正常に保つ |
集中力低下、記憶障害 |
レバー・かき・卵 |
| ヨード |
高血圧の緩和 |
知能の遅れ |
海藻・わかめ・魚介類 |
| カルシウム |
神経伝達物質をスムーズに働かせる。 |
神経過敏・イライラ |
大豆・乳製品・小松菜・じゃこ |