小山浩子先生コラムvol.11 脳を活性化させるフィトケミカル
小山浩子(こやま ひろこ) 料理家/管理栄養士/フードビジネスコーディネーター
大手食品メーカー勤務を経て2003年フリーに。
料理教室の講師やコーディネイト、メニュー開発、栄養コラム執筆、NHKをはじめ健康番組出演等幅広く活動。料理家としてのキャリアは20年以上。これまでに指導した生徒は5万人以上に及ぶ。
著作も多数あり、『目からウロコのおいしい減塩「乳和食」』(主婦の友社)で 2014年グルマン世界料理本大賞イノベ―ティブ部門世界第2位を受賞。
健康と作りやすさに配慮したオリジナルレシピを多数考案。日本で唯一のミルク料理研究家でもあり、メディアで話題の乳和食の発案者でもある。
【 テレビ出演歴 】
TBS「はなまるマーケット」/ NHK「生活ホットモーニング」/ 日本テレビ「ヒルナンデス」/ フジテレビ「スーパーニュース」※管理栄養士としてレギュラー出演 など
【 書籍他 】
「頭の良い子に育つ育脳レシピ」日東書院発行 / 「暮らし方がかわる! おうちでごはんを愉しむIHクッキング」小学館発行 他多数
脳を活性化させ、集中力や記憶力を高めるためには、
脳内の血液が常によどみなくスムーズに流れていることが大切です。
食の欧米化により、若年層を中心に動物性脂肪の摂取が増えていますが、
脂っこい食事やファーストフードばかり食べていると血管は老化し、
血液もドロドロになりやすくなります。
これではしっかり脳は働いてくれません。
育脳を考えると、血管を健康な状態に保ち、脳内の血液の酸化を防ぐことが大切です。
そこで今、注目されているのが「第7の栄養素」と言われるフィトケミカル。
脳内は常に酸化しやすい状態にありますから、
血液をサラサラに保つためには、抗酸化力の高い野菜や果物の色素成分を
食事にとり入れることをおすすめします。
これらの摂取により、生活リズムを整え、風邪の予防等の効果も期待できます。
特に受験生にとって、健康管理は必須。
野菜は色によって効能も様々ですから、1週間で7色のお野菜が摂れるように意識し、
食事づくりも素材を変えて工夫してみて下さいね。
黒豆や金時豆、サラダ豆の色もフィトケミカルを含みます。
蒸し豆を食事作りに活用するのも手軽にたくさんの色が摂れますから、おすすめです。
サラダにふりかけたり、カレーに加えたり、パスタソースやチャーハンに混ぜたりと
身近な料理にプラスしてみて下さいね。
- <赤系のフィトケミカル>
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- リコピン(ビタミンEの100倍、カロテンの2倍以上の抗酸化力をもつといわれる)・・・トマト、すいか、金時にんじん、柿など
- カプサンチン(リコピンと同等かそれ以上の抗酸化力をもつ)・・・パプリカ、トウガラシ
- <橙系のフィトケミカル>
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- プロビタミンA・・・かぼちゃ、にんじん、みかん、ほうれんそう
- ゼアキサンチン・・・パパイア、マンゴー、ブロッコリー、ほうれんそう
- <黄系のフィトケミカル>
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- フラボノイド・・・たまねぎ、ほうれんそう、パセリ、レモン、かんきつ類
- ルテイン・・・とうもろこし、ほうれんそう、ブロッコリー、ゴールドキウイ、かぼちゃ
- <緑系のフィトケミカル>
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- クロロフィル・・・ほうれんそう、モロヘイヤ、ブロッコリー、おくら、春菊、緑ピーマンなど緑の野菜
- <紫系のフィトケミカル>
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- アントシアニン・・・なす、紫いも、赤しそ、紫キャベツ、トレビス、ベリー類、黒豆
- <黒系のフィトケミカル>
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- クロロゲン酸・・・ごぼう、ヤーコン、じゃがいも、バナナ、なす
- カテキン・タンニン・・・緑茶、柿
- <白系のフィトケミカル>★特に血液サラサラ効果が期待できる★
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- イソチオシアネート・・・キャベツ、大根、ワサビ、ブロッコリーなどアブラナ科の野菜
- 硫化アリル・・・ねぎ、たまねぎ、にんにく、にら