3.有機農業を始めたきっかけと有機栽培のやりがい
- DD:
- 有機栽培を始めたのは、いつごろですか?
- 農家:
- 37~8年前。30歳のとき。
- DD:
-
きっかけは、アレルギーのお子さんでしたよね。
※「アトピーのお子さんを助けたい」有機栽培をはじめたきっかけに感動 -北海道の有機農家訪問1 - 農家:
-
ちょうど私が有機栽培を始めたころ、東京でアトピー患者の会というものがあった。
そこで野菜を販売したところ、ある患者さんが「有機のお米も作っているの?」と聞いてきた。
最近は粘り成分の多いお米の人気が高いですよね。
でも、そのような“もち米”から品種改良されたお米は、アトピー症状が出てしまう人がいて、
全国でその症状がみられるようになっていた。
その患者さんから「札幌のお医者様が、“もち米”ではないお米を作れる生産者をさがしている」
ということを聞いて昔のお米を作ろうと思いました。
それも、農薬や化学肥料を使わない有機で。 - DD:
- 実際にアレルギーの症状がなくなったというお声はありますか?
- 農家:
-
もう、たくさん。うちで買ってくれた患者さんはみんなそう言っているよ。
同じように昔の品種で、慣行栽培しているお米もあるみたいなんだけど、それではダメみたいだね。
やっぱり有機っていうのが大事みたい。
- DD:
-
「アレルギーで食べられなかったものが食べられるようになった」
というお声をいただけるというのは、やりがいとしては大きいですよね。
なにか他にもやりがいはありますか? - 農家:
-
損したことは沢山あるよ。笑 だって大変だもん。
でもね、農薬を使うことの危険性が分かってくるとね、
これが1番まともで、間違いないんじゃないかっていう確信があるんだ。
JAS取得している農家はたった0.2%だけど、
沢山農薬を使って、補助金をもらっている農家の何がまともなのって思うよね。
それを曲げないできたら「変人」になっちゃったけど。笑 - DD:
- 芯を持って農業をされているということですね!!
- 農家:
-
未だに覚えているよ。37~8年前だけど、患者の会に行ったときに
「この子は食べられないんです。ひえやあわを食べさせたって、はいちゃうんです。
何とかしてほしい!」って言われたこと。
目の前で顔を真っ赤に腫らしている子どもを見ちゃったら・・・。
汗だくになってお米を担いで沢山の患者さんの家に届けたよ。
そしたら、子どもが走って寄ってきてくれる。それに救われたね。
何とかしてあげたいと思ったよ。 - DD:
-
実は、農家さんへメッセージを下さった方がいらっしゃったので
一部ですが、持ってきました。 - 農家:
-
おおぉ~!嬉しいね。
そういえば、このお客さんが書いている、だいずデイズの理念ってなんなの?
- DD:
-
日本の食卓にもっと大豆を広げることと、
美味しい蒸し大豆を沢山の方に食べてもらうことで、
生産者さんを応援することです。
(詳細はこちら→) - 農家:
- 米と大豆は日本の食卓の原点だからね。もっともっと増やさないとだね。