味噌、納豆や醤油など、色んな形でずっと日本の食卓を支えてきた「大豆」。
良いイメージはあるけれど、実際にどんな栄養が含まれているのか、意外と知らないことも。
今回は、日本のスーパーフード「大豆」の栄養に注目!
今まで知らなかった意外な一面も見つけられるかもしれません。
大豆の栄養について説明する前に・・・そもそも「栄養成分」とは何なのでしょうか?
栄養成分の基本についておさらいしましょう。
栄養成分は、大きく5つに分かれています。
一番よく耳にするのが、三大栄養素の「たんぱく質」「炭水化物」「脂質」。
たんぱく質は筋肉や血液など、ひとの体を作るのに不可欠な栄養素。
炭水化物と脂質はひとが体を動かすためのエネルギーになります。
そして、あと2つが「ビタミン」「ミネラル」。
これらは体の機能を正常に保つ栄養素です。
この5つの栄養素は、私たちが生きていくためには不可欠です。
そして、「食物繊維」。
ひとの体では消化吸収できないため、ひと昔前には必要のないものと考えられていました。
そのため5大栄養素には含まれていませんが、
今では「第6の栄養素」と呼ばれるほど、その重要さが注目されています。
豆は畑の肉とも言わるほど、たんぱく質と脂質が豊富。
ビタミン、ミネラルも含み五大栄養素が全てバランスよく含まれています。
その他に、化粧品などに入っていることもある「イソフラボン」なども有名ですね。
それでは、大豆がスーパーフードとも言われる理由を栄養ごとに見ていきましょう。
たんぱく質は、血液や筋肉などの体を作る主要な成分。
また、酵素などの生命の維持に関わる成分や、エネルギー源にもなります。
たんぱく質は「アミノ酸」が集まってできたもの。
実は、たんぱく質を構成するアミノ酸20種類のうち、11種類は人の体の中で合成することができます。
残りの9種類は「必須アミノ酸」と呼ばれます。耳にしたことのある方も多いかもしれませんね。
これらは体内で合成できないので、食べるものから摂る必要があります。
だから、私たちは毎日食事からたんぱく質(必須アミノ酸)を摂る必要があるのです。
そしてここで大きなポイントになるのが、食べ物から摂れるたんぱく質が
必須アミノ酸すべてを含んでいるとは限らない、ということ。
では、いったい何を食べればよいか気になりますよね?
ここで、ぜひ参考にしたいのがアミノ酸スコア。
これは、食品中の必須アミノ酸の含有比率を評価した数値です。
なんと大豆のアミノ酸スコアは100!
アミノ酸スコアの最大値は100なので、大豆がNo.1ということになります。
アミノ酸スコアが低い食材でも、スコアが高い食材と組み合わせることで体内での利用率が高まりますよ。
たんぱく質についてさらに詳しい解説は【 筋肉や内臓を作る「大豆たんぱく質」 】をご覧ください。
食物繊維とは、人の消化酵素では消化できない成分です。
便のかさをふやして腸の調子をよくしてくれるということで、注目されることも多いですね。
実は、大豆は食物繊維が豊富。
大豆はまるごと(豆乳や豆腐にせず)食べたほうが良い、と言われる理由のひとつは、この豊富な食物繊維にあります。
食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類がありますが、
大豆はほとんどが「不溶性食物繊維」です。
不溶性食物繊維は植物の細胞壁のこと。
野菜から摂取できるというイメージが強いですが、
野菜は水分が多いので、食物繊維はそれほど摂れない場合もあります。
「レタス〇個分の食物繊維」と表示されているのを見たことがあるかもしれませんが、レタスの食物繊維量は決して多くありません。
実は、蒸し大豆100gの食物繊維量はレタス8玉分にもなるんです。
水溶性食物繊維は、意識しないとなかなか摂取しにくい食物繊維。
昆布やわかめなどの海藻類、大麦、ごぼうなどに多く含まれています。
脂質の特徴は、1gあたり9kcalに換算され、三大栄養素で最もエネルギーになりやすいこと。
よくないものと思われがちですが、実は必ずしもそうではありません。
実は、脂質には種類があります。
ひとつは、動物性脂肪に多く含まれる「飽和脂肪酸」。
血中の中性脂肪やコレステロールを増加させるので、摂りすぎには注意が必要です。
「よくない」というイメージはここから生まれたのかもしれませんね。
そしてもうひとつは植物油や魚油に多く含まれる「不飽和脂肪酸」。
こちらは逆に中性脂肪やコレステロールを低下させる働きがあると言われています。
つまり、脂質を摂ってはいけないのではなく、どんな脂質をどれくらい摂るのか、バランスを考えるのが大切ということです。
そして、脂質にも体内で合成できない必須脂肪酸が存在します。
最近では、植物由来の「えごま油」や「亜麻仁油」、青魚に含まれる「EPA(エイコサペンタエン酸)」、「DHA(ドコサヘキサエン酸)」などが注目されることが増えました。
これらはオメガ3系列脂肪酸という必須脂肪酸です。
大豆にもリノール酸やリノレン酸といった必須脂肪酸が比較的多く含まれています。
マグネシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素。
カルシウムやリンとともに骨の形成に関わるミネラルです。
ちなみに、豆腐をつくる時に使われる「にがり」は、塩化マグネシウムが主な成分。
1日のマグネシウムの推奨摂取量は成人男性:320~370mg以上、成人女性:270~310mg。
(出典:日本人の食事摂取基準 2015年版 厚生労働省)
マグネシウムは海苔やわかめ、ひじきなど海藻類に多く含まれています。
大豆にも100gあたりで250mgと比較的多く含まれています。
大豆に含まれる亜鉛は、野菜の中ではトップクラス。
亜鉛は高タンパク質の食品に多く含まれる傾向にあります。
人の体の中には合計で約2gほど、主に骨や肝臓、腎臓、筋肉に存在します。
亜鉛は、体の中で新陳代謝に関わる酵素の成分やたんぱく質を合成するのに必要です。
遺伝子情報を伝えるDNAの転写にも関わっています。
そのため、細胞の生まれ変わりが活発なところ(胃腸、心臓、皮膚など)では亜鉛が必要です。
カルシウムは、骨や歯などを作ることで有名な栄養素。
体内のカルシウムは、99%は骨と歯に、残りの1%は血液などの体液や筋肉などの組織にあります。
この残り1%のカルシウムが出血を止めたり、神経の働きや筋肉運動など、生命の維持や活動に重要な役割を担っています。
カルシウムといえば牛乳のイメージが強いですが、実は大豆にも含まれています。
カルシウムで重要なのは吸収率。
海外では大豆と牛乳の吸収率を比較した研究がいくつかありますが、
大豆のカルシウム吸収率は牛乳と同等か、それ以上であると考えられています!
牛乳が苦手な方も、そうでない方にも嬉しい情報ですね。
カリウムは、ナトリウムとバランスをとりながら、
一定したよい体内の状態(恒常性)を維持するのに役立っています。
大豆に含まれるカリウムは、ほうれん草に次いで多く、カリウム供給源としても優れています。
鉄は体の中に3~4g存在して、主に赤血球をつくるのに必要な栄養素。
体内の鉄は、その約70%が血液中の赤血球をつくるヘモグロビンの成分。
残りは肝臓などに貯蔵されています。
徳院女性にとっては、鉄分の摂取は重要ですよね。
野菜から摂れる鉄分と言えば、ほうれん草のイメージが強いですが、
大豆にもほうれん草と同程度の鉄分が含まれています。
ビタミンは、体をつくったり、エネルギーになったりはしません。
でも、人が健康を維持するためには絶対に不可欠!
ビタミンは他の栄養素が機能するため、機械の潤滑油のように働いているのです。
ビタミンの必要量はとても少ないですが、体の中ではほとんど合成できません。
そのほとんどを食事からとる必要があります。
水溶性のビタミンは体の外へ排泄されやすいため、少量を複数回にわけてとる。
脂溶性ビタミンは体の中に蓄積されやすく、油とあわせて摂ることで吸収がよくなる。
これがビタミンを摂取する際のポイント!
大豆にはビタミンEを始め、ビタミンB群も含まれています。
大豆にはビタミンAとビタミンCが足りないので、他の野菜などで補うと◎。
ここまでで、大豆に色んな栄養が含まれていることがわかりました。
それでは、大豆を食べるとどんないいコトがあるのでしょうか?
たんぱく質をしっかり摂れる。
お肉の脂質を控えるあまり、たんぱく質が不足・・・、
結果的に筋肉が作れず代謝が悪くなったり、血液が作れず貧血気味になったり。
せっかくの食改善のつもりがかえって不調になってしまうことも。
大豆なら、動物性の脂肪を控えながら、良質なたんぱく質も一緒に摂れるので、一石二鳥。
他の食材とバランスよく組み合わせれば、上手に食改善ができますよ。
糖質は低く、食物繊維はたっぷり。
糖質を控えるためによくあるのが、白米を少なくすること。
でも、実は日本人は食物繊維を白米から摂る割合が高いのです。
他の食べ物を変えずに白米を少なくすると、食物繊維不足になりやすいのです。
そんな時に役に立つのが大豆。
糖質が低く、食物繊維が豊富なので、いつもの食事に加えると不足を補えます。
※豆腐や豆乳は「おから」を取り除いてしまっているので食物繊維はあまり摂れません。
食物繊維を摂るなら大豆をまるごと食べられるものを選ぶのがGOOD!
詳しくは【 大豆製品の栄養成分比較 】をご覧ください。
暑い夏、おいしいビールを片手に食べるおつまみに枝豆は最高ですよね。
実は、枝豆が大豆と同じだってこと、ご存知でしたか?
実は、枝豆は「大豆の未成熟な状態」で、大豆になる前に早めに収穫されたものです。
枝豆は若いうちに収穫されるのでフレッシュ。
大豆は成長してから収穫されるため、味も凝縮されて風味が出てきます。
大豆と同じということは、「枝豆にも栄養豊富ということ?」と思われた方も多いはず。
ところが、栄養価には違いがあるんです。
枝豆はまだ十分に熟していない成長途中の豆。
だから、栄養は全体的に大豆ほうが多いのです。
もちろん、枝豆のいいところもあります。
枝豆には、大豆にはないビタミンCやベーターカロチンを含まれています。
いかがでしたか?
大豆は日本のスーパーフードといえるくらい本当に優れた価値ある食品です。
近い将来、日本の長寿を支えているのは大豆だといっても過言でない日が来るかもしれません。
大豆商品は身近で、種類もたくさんあります。
皆さんの食生活に合わせて、取り入れやすいものを選んでいただけたらと思います。
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